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2009年11月27日金曜日

IT:安価スパコン:「事業仕分け」どこ吹く風 3800万円で完成 長崎大助教らゴードン・ベル賞

 計算機科学の専門家に言わせれば
「最速のコンピュータを作りたければ専用LSIで作ればよい」は常識です。

 天文シミュレーション用計算機 GRAPE-6 増強により再び世界最高速に


同様の発想で、得意分野に特化したLSIをうまく活かせば驚くほどの演算能力を発揮します。
さて、2009年11月下旬、「スパコン予算廃止」をうたった「日本政府 事業仕分け」。
そんな話題をあざ笑うかのような「激安スパコン」が長崎に誕生です。 


Instantània del BSC-Marenostrum





安価スパコン:「事業仕分け」どこ吹く風 3800万円で完成 長崎大助教らゴードン・ベル賞
in  - 毎日jp(毎日新聞)


東京・秋葉原でも売っている安価な材料を使ってスーパーコンピューター(スパコン)を製作、演算速度日本一を達成した長崎大学の浜田(剛つよし)助教(35)らが、米国電気電子学会の「ゴードン・ベル賞」を受賞した。政府の「事業仕分け」で次世代スパコンの事実上凍結方針が物議を醸しているが、受賞は安い予算でもスパコンを作れることを示した形で、議論に一石を投じそうだ。

同賞は、コンピューターについて世界で最も優れた性能を記録した研究者に与えられ「スパコンのノーベル賞」とも呼ばれる。浜田助教は、横田理央・英ブリストル大研究員、(似鳥にたどり)啓吾・理化学研究所特別研究員との共同研究で受賞。日本の研究機関の受賞は06年の理化学研究所以来3年ぶりという快挙だ。

浜田助教らは「スパコンは高額をかけて構築するのが主流。全く逆の発想で挑戦しよう」と、ゲーム機などに使われ、秋葉原の電気街でも売られている、コンピューターグラフィックス向け中央演算処理装置(GPU)を組み合わせたスパコン製作に挑戦した。

「何度もあきらめかけた」というが、3年かけてGPU380基を並列に作動させることに成功。メーカーからの購入分だけでは足りず、実際に秋葉原でGPUを調達した。開発費は約3800万円。一般的には10億~100億円ほどかかるというから、破格の安さだ。そしてこのスパコンで、毎秒158兆回の計算ができる「演算速度日本一」を達成した。

26日の記者会見で事業仕分けについて問われた浜田助教は「計算機資源は科学技術の生命線。スパコンをたくさん持っているかどうかは国力にもつながる」と指摘。一方「高額をかける現在のやり方がいいとは言えない。このスパコンなら、同じ金額で10~100倍の計算機資源を得られる」と胸を張った。【錦織祐一】

2009年11月27日
一方で、このような専用性の高いスパコンは寿命が短いのも事実。
というのも、きまった処理以外は高速化が難しく「こんなの、どう?」と気軽に
プログラムを書き換えるわけにはいかないからです。


せっかく、世界最高の並列処理プロセッサ「Cell」を作っている日本ですから
PS2に使わせるだけでなく、アメリカのMITのようにスパコンへの応用を考えて
みてはどうでしょう? 

2009年8月1日土曜日

F22の生産中止を歓迎したい(2)

F15SE-01

私がF22の生産中止を歓迎するもうひとつの理由が、この戦闘機。
F15SE=現行のF15の改良版で、高度なステルス性能を追加。
最大の利点が、「安い」ということです。

F-15の新型機、F-15「サイレント・イーグル」のナゾ
原題 F-15の新型機、F-15「ストライク・イーグル」のナゾ
in Technobahn

2009/3/20 18:30 UTC
- ボーイングは17日、F-15戦闘機の新型機「F-15 SE(Silent Eagle)」の試作機を発表した。

F-15SEは、F-15Eの特徴に加えて、レーダー波吸収素材の使用、コンフォーマルタンク型のウェポンベイ(兵器庫)、アビオニクスのデジタル化、(ステルス性向上のための)Vテイル型の垂直尾翼など「第5世代」の戦闘機テクノロジーが投入されたものとなる。

同日に行われた発表会の席上でボーイングの関係者は、F-15SEのフロンタル・アスペクト・ステルス性能は輸出版のF-35と同性能だとも説明するなど、今、F-15SEは多くの航空関係者の間の関心を集めている。

なんといっても、今から40年近くも前に初飛行を行った第4世代の戦闘機が、最新のF-35のステルス性能と同じだとすると、わざわざ高額の費用を支払ってまでF-35を導入する必要性は存在しなくなってしまうからだ。

ボーイングではF-15SEは米国以外の世界市場向けに導入を働きかけていくとしているが、F-35と同等のステルス機ということになると、その輸出には米国政府による許可が必要となるということもあり、いくらコストパフォーマンスが高くてもそう容易には販売はできないだろう、といった声も上がっている。

もっとも、この新型機の登場で一番、驚いているのはF-35の導入を決定している米国の主要同盟国なのかもしれない。なんといっても「第4世代」の戦闘機をちょっと改造した程度で「第5世代」の最新のテクノロジーが投入されたF-35と同等のステルス性能をもつとなったら、F-35の立場がなくなってしまうからだ。

その上、価格はF-15SEの方が安いとなったらなおさらだ。

F-35の生産メーカーはボーイングの競合のロッキード・マーチン。ボーイングの説明をそのまま、真に受けることはできないが、ロッキード・マーチンにとっては脅威となるかもしれない。
F22だけでなく、F35の調達を考えているアメリカの同盟国の最大の誤算は
「兵器といえども、工業製品」という基本的原理が忘れられていたということです。
もともと、F15は完成度がかなり高い戦闘機でした。
汎用性が高く、運用実績を積みながら改良がくわえられてきたのです。

軍事技術など、多額の予算が使われる分野では「フルモデルチェンジ」が最高の技術進歩を生むと誤解されがちです。しかし、そこが大きな間違いなのです。
自動車の生産ラインなどではよく知られていますが、最大の技術発展は「ピースミール」で行われるのです。現場の人間が問題点に気づき、ひとつづつ改良がなされていくものは予想外の進歩を生むのです。

生死をかけた戦場や、その訓練では、現場の改良なくして兵器の運用はありえません。
その成果が、今回のF15SE(試作段階)に反映されることになったのだと思います。

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