現在のアフガニスタン、イラクの戦闘に見られるように、戦闘機の活躍する場所はますます限られるようになってきました。
オバマ政権成立後、ブッシュ政権末期になってやっと決定された「出口戦略」が本格化しようとしています。多くの地上軍を投入するため、兵士の被害者が急増していますが、空爆による誤爆は大幅に減りました。
【アフガニスタン戦争における米軍・多国籍軍の死傷者】 in 延近 充の経済学講義
(慶応大 准教授)
その基本戦略は、「地元民の信頼を得るため、毎日のように武装勢力から住民が襲われないようにパトロールし、農業指導、経済指導、医療支援に力を入れる」というものです。
その中心となっているのは、スタンリー・マクリスタル(Stanley McChrystal)中将。
無能というレッテルを貼られたブッシュジュニア時代のホワイトハウスに黙々と従ったデービッド・マキャナン(David McKiernan)司令官とは反対に、現場第一主義との評価が高い司令官です。
【5月12日 AFP】ロバート・ゲーツ(Robert Gates)米国防長官は11日、アフガニスタン駐留米軍のトップ、デービッド・マキャナン(David McKiernan)司令官を更迭し、後任にイラク・アフガニスタン駐留米特殊部隊の元司令官、スタンリー・マクリスタル(Stanley McChrystal)中将を充てる人事を発表した。あれ、戦闘機の話は、と思われるでしょうが、戦闘機は軍備の中ではやはり高い買い物なのです。そこで費やされる費用を、地上軍に回そうというのがオバマ政権の下でのゲイツ国防長官の戦略なのです。
「泥沼にはまったバスは、はまった理由をつべこべ言わず、まず引き出すことが肝心だ」
オバマ大統領が上院議員時代に語った言葉です。
さて、何よりも大切なアフガニスタンの住民の安全な生活と、兵士の命。
それを優先せずに、使い道が無くなった戦闘機に税金を投入する意味はあるんでしょうか。
無いからこそ、今までとはまったく方針の異なる実利的な防衛戦略が必要でしょう。
さて、日本はそれに十分追いついているでしょうか・・・?
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