2009年8月1日土曜日

F22の生産中止を歓迎したい(2)

F15SE-01

私がF22の生産中止を歓迎するもうひとつの理由が、この戦闘機。
F15SE=現行のF15の改良版で、高度なステルス性能を追加。
最大の利点が、「安い」ということです。

F-15の新型機、F-15「サイレント・イーグル」のナゾ
原題 F-15の新型機、F-15「ストライク・イーグル」のナゾ
in Technobahn

2009/3/20 18:30 UTC
- ボーイングは17日、F-15戦闘機の新型機「F-15 SE(Silent Eagle)」の試作機を発表した。

F-15SEは、F-15Eの特徴に加えて、レーダー波吸収素材の使用、コンフォーマルタンク型のウェポンベイ(兵器庫)、アビオニクスのデジタル化、(ステルス性向上のための)Vテイル型の垂直尾翼など「第5世代」の戦闘機テクノロジーが投入されたものとなる。

同日に行われた発表会の席上でボーイングの関係者は、F-15SEのフロンタル・アスペクト・ステルス性能は輸出版のF-35と同性能だとも説明するなど、今、F-15SEは多くの航空関係者の間の関心を集めている。

なんといっても、今から40年近くも前に初飛行を行った第4世代の戦闘機が、最新のF-35のステルス性能と同じだとすると、わざわざ高額の費用を支払ってまでF-35を導入する必要性は存在しなくなってしまうからだ。

ボーイングではF-15SEは米国以外の世界市場向けに導入を働きかけていくとしているが、F-35と同等のステルス機ということになると、その輸出には米国政府による許可が必要となるということもあり、いくらコストパフォーマンスが高くてもそう容易には販売はできないだろう、といった声も上がっている。

もっとも、この新型機の登場で一番、驚いているのはF-35の導入を決定している米国の主要同盟国なのかもしれない。なんといっても「第4世代」の戦闘機をちょっと改造した程度で「第5世代」の最新のテクノロジーが投入されたF-35と同等のステルス性能をもつとなったら、F-35の立場がなくなってしまうからだ。

その上、価格はF-15SEの方が安いとなったらなおさらだ。

F-35の生産メーカーはボーイングの競合のロッキード・マーチン。ボーイングの説明をそのまま、真に受けることはできないが、ロッキード・マーチンにとっては脅威となるかもしれない。
F22だけでなく、F35の調達を考えているアメリカの同盟国の最大の誤算は
「兵器といえども、工業製品」という基本的原理が忘れられていたということです。
もともと、F15は完成度がかなり高い戦闘機でした。
汎用性が高く、運用実績を積みながら改良がくわえられてきたのです。

軍事技術など、多額の予算が使われる分野では「フルモデルチェンジ」が最高の技術進歩を生むと誤解されがちです。しかし、そこが大きな間違いなのです。
自動車の生産ラインなどではよく知られていますが、最大の技術発展は「ピースミール」で行われるのです。現場の人間が問題点に気づき、ひとつづつ改良がなされていくものは予想外の進歩を生むのです。

生死をかけた戦場や、その訓練では、現場の改良なくして兵器の運用はありえません。
その成果が、今回のF15SE(試作段階)に反映されることになったのだと思います。

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