2013年1月9日水曜日

ヽ(~~~ )ノ 社会経済統計を鮮やかに切り取るWebサービス:ハンス・ロスリングの『Gapminder』

ハンス・ロスリングは、2006年から 数回にわたり、TEDで公演しています。
彼は社会統計を見直すことで 現代の社会の抱える
様々な問題を明らかにしようとしています。
そして、あなたにも このような分析ができます。

Gapminder

英語のサービスですが、統計の持つ力を
鮮やかに理解できることでしょう。

そんなサービスを作り出した
ハンス・ロスリングのTEDでの始めての講演はこちら


 

ハンス・ロスリング 最高の統計を披露
 Filmed Feb 2006 . Posted Jun 2006 . TED2006
日本語訳引用:
統計データをこんな風に見せられたことはないでしょう。
スポーツ実況者張りのドラマ性と緊迫感を込めて、
統計の達人ハンス・ロスリングが「発展途上国」の神話を打ち崩します。 



10年ほど前私はスウェーデンの学生に世界の発展について教える仕事に就きました。
私がアフリカの機関と一緒に20年ほどアフリカの飢餓の研究をしていたので
世界のことを少しは知っていると期待したのでしょう。
医科大であるカロリンスカ研究所で「世界保健」という学部の授業を持つことになりました。
しかしやる段になって不安になりました。
スウェーデンでも最も成績優秀な学生たちが相手です。
私が教える事なんかみんな知っているのではないかと思いました。
そこで最初に小テストをやることにしました。
その時の質問は私に多くのことを教えてくれました。
“この5組のそれぞれについて。乳幼児死亡率が高い方を選べ”

各組は一方が他方よりも2倍以上乳幼児死亡率が高くなるように選んであります。
差異がデータの誤差よりずっと大きくなるようにしたのです。
別に皆さんをテストはしません。
答えはトルコ、ポーランド、ロシア、パキスタン、南アフリカです。
これがスウェーデンの学生の成績です。
信頼区間はごく狭く私にはありがたい結果でした。
5点満点で平均1.8です。
これなら世界保健の教授の居場所があります。
私の授業も安泰です。(笑)

しかしその結果について本当に理解したのは夜遅くその答案をまとめている時でした。
スウェーデンの学生の世界の知識は統計的有意にチンパンジーより低いということです。
(笑)
チンパンジーはバナナを2本もやればスリランカかトルコか半分の場合は正しい方を選ぶでしょう

スウェーデンの学生はもっと下です。
問題は無知ではなく先入観です

私はカロリンスカ研究所の教授にも非倫理的な調査を行いました。
(笑)。
ノーベル医学賞を授与する人たちがチンパンジー並みだったのです。
(笑)

コミュニケーションの必要性を実感しました。
世界各国の子供の健康水準についてはよく整ったデータがあるからです

それでご覧のようなソフトを作りました。
丸はそれぞれ国を表しています。
これは中国でこれはインドです。
円の大きさは人口を表し横軸は出生率です。
学生たちが世界をどう捉えているのか彼らに聞いてみました。
“世界を実際どう思っているの?”
彼らの知識は「タンタンの冒険旅行」から来ているのが分かりました。
(笑)

学生たちはいまだ世界を「我々」と「彼ら」に分け
我々「西欧世界」彼ら「第三世界」と考えています。

私は聞きました。
“その「西欧世界」というのは何?”。
“長生きで小家族なのがそうです。
 短命で大家族なのが第三世界です”

これをご覧ください。
横軸は出生率女性1人当たりの子どもの数です。
1人、2人、3人、4人から8人まで。

1962年以降の各国の家族の大きさについてはとても良いデータがあります。
誤差はわずかです。
縦軸は出生時平均余命です。
30歳くらいから上は70歳くらいまであります。

1962年には実際こういう国のグループがありました。
工業国は小家族で長寿です。
そしてこっちは発展途上国。
大家族で比較的短命でした。
そして1962年以降何が起きたのか?。
変化を見てみましょう。

学生たちは正しく今も2種類の国があるのでしょうか?。
それとも発展途上国が小家族になってこの辺にいるのか?。
あるいは長寿になってこの上にいるのか?
見てみましょう。

データには利用可能な国連の統計を使っています。
では見てみましょう。

これは中国。より健康な社会へと改善していきます。
緑のラテンアメリカ諸国が小家族に向かっています。
黄色いのはアラブ諸国です寿命が延びています。
緑色のアフリカはこの場に留まったままです。
インドにインドネシアとても速く動いています。
(笑)。

80年代に入ります。
バングラデシュはずっとアフリカ諸国と一緒でしたがここで奇跡が起きます。
イマームが家族計画を推進し左上に上がっていきます。
90年代にひどいHIVの流行がありアフリカ諸国の平均余命が下がります。
残りの国はみな左上へと進んでいきます。
長寿で小家族。
私たちの世界は全く違ったものになったのです。
(拍手)

米国とベトナムとを比較してみましょう。
1964年米国は小家族で長寿。
一方ベトナムは大家族で短命です。
その後こうなります。

戦争中のデータを見ると戦争による多くの死者にも関わらず。
平均余命が伸びています。
戦争が終わる頃にベトナムで家族計画が始まり小家族に向かいます。
米国は長寿で小さな家族を保っています。

ベトナムは80年代に計画経済を捨てて市場経済になり社会水準の向上が加速します。
そして今日2003年のベトナムの平均余命と家族の大きさは
ベトナム戦争末1974年の米国と同じ水準になりました。
データを見なければ我々はアジアの著しい変化を過小評価することになります。
アジアでは経済の変化の前に社会の変化が現れています

別な見方をしてみましょう。
世界の所得の分布です。
これは世界の人々の所得の分配を示しています。
世帯1日当たり1ドル、10ドル、100ドルです。
もはや豊かな国と貧しい国の間にギャップはありません。
神話です。
小さな谷がありますがずっと途切れなく分布しています。
所得がどういう配分になっているか見てみましょう。
これが世界の年間所得の100%です。
最も豊かな20%が74%を手にしています。
そして最も貧しい20%が2%を手にしています。

これを見ると発展途上国という概念は非常に疑わしいことが分かります。

援助について考えるとき私たちは
ここの人たちがここの人たちを助けていると思っています。
しかし真ん中の最も人口の多い部分が今や24%の所得を得ているのです

この人たちは誰なのでしょう?。
それぞれの国はどこにあたるのでしょう?。

まずアフリカです。これがアフリカ。
世界の人口の10%で大部分が貧困です。

これはOECD諸国。
豊かな国々国連のカントリークラブです。

この部分でアフリカとOECDの間に結構重なりがあります。

これは南アメリカ。
最貧から最富裕まで全部そろっています。

さらに重ねて東欧、東アジア、南アジア。
時間を1970年までを戻します。

谷が深くなっています。
極貧生活をしている人はアジアに多くいました。

世界の問題はアジアの貧困だったのです。
時間を進めていくと人口が増加していき
アジアでは何億という人々が貧困から抜け出し別なところで貧困が進みます。

これが現在のパターンです。
世界銀行による最良の予測ではこの後こうなります。
世界は分断されておらずほとんどの人が真ん中にいます

これはもちろん対数目盛です。
私たちの経済の概念では成長をパーセントで計ります。
発展の割合として見るのです。
横軸を世帯収入から1人当たりのGDPに変えましょう。
それぞれのデータを地域のGDPに変えます。
円の大きさは人口です。

OECDがここでサハラ以南のアフリカがここです。
アラブ諸国をアフリカやアジアと分けて別にしましょう。
横軸を引き伸ばし次元をもう1つ追加します。
子供の生存率です。

横軸がお金で縦軸が子どもの生き残る可能性です。
ある国々では99.7%の子どもが5歳以上まで生きられます。
一方70%の国々もあります。

ここにギャップがあるように見えます。
OECD、南アメリカ、東欧、東アジア、
アラブ諸国、南アジア、サハラ以南のアフリカ。
子どもの生存率とお金の間には強い相関があります

サハラ以南のアフリカをバラしてみましょう。
縦軸が保健の水準で上に行くほど良いということです。
サハラ以南アフリカを国に分けました。
それぞれの円の大きさは国の人口を表しています。
シエラレオネがここモーリシャスがあそこにあります。
モーリシャスは貿易障壁を最初に解除した国で
砂糖や繊維製品を欧米と対等な条件で売ることができます

アフリカの国の間にも大きな差があるのです。
ガーナは真ん中あたりシエラネオネは人道的支援を受けています。
ウガンダは開発支援を受けています。
この辺は投資できます。
ここでは休暇を過ごせます。

アフリカには大きな幅があるのに私たちは一緒くたにしています。
南アジアを分割してみましょう。
真ん中の大きな円がインドです。
アフガニスタンとスリランカでは大変大きな違いがあります。
アラブ諸国を分割してみましょう。
どうなるでしょう?。

気候、文化、宗教が同じでも大きな違いがあります。
隣国同士でもイエメンは内戦アラブ首長国連邦では
外国人労働者の子どもも含めお金が平等にうまく使われています。
私たちが信じているのとは異なっています。

データはみんなが思うより有効なのです。
不確実な部分があるにしてもはっきりした差が見られます。
このカンボジアとシンガポールの差はデータの問題をはるかに超えています。
東欧は長い間ソビエト経済下にありましたが離脱して10年。
大きく変わっています。
南米も今や健康な国はキューバだけではありません。
チリは数年のうちに子供の死亡率の低さでキューバを抜きそうです。
こちらは高所得なOECD諸国です

これが世界全体のパターンです。
だいたいこんな感じになっています。
1960年の世界を見てみましょう。
動き始めます。

これは毛沢東です。
中国に健康をもたらしました。
彼の死後鄧小平が出てきて中国にお金をもたらし中国を本流に引き戻しました。
このようにそれぞれの国が違った方向に動いています。
ですから世界の典型的なパターンを示す。
国の例を挙げるというのは難しいのです。
また1960年に戻しましょう。
ここにある韓国とこちらにあるブラジルを比較してみましょう。
比較のためウガンダも入れましょう。
ここにあります時間を進めます。
韓国がいかに速く進歩しているか分かるでしょう。
それに比べるとブラジルはずっとゆっくりです

また最初に戻って航跡表示をオンにして、
もう一度実行すると発展の速度が大きく異なるのが分かります。
そして経済と保健はだいたいのところ同じ割合で変化しています。
しかし経済より保健が先に来る場合に動きがずっと速いのが分かります。
それが良くわかるようにアラブ首長国連邦を加えてみましょう。
資源の豊かな国です石油でお金はできましたが
健康をスーパーマーケットで買うことはできません。
健康に投資し子どもたちを学校で教えなければなりません。
医療スタッフを育て国民を教育しなければなりません。
首長ザーイドはこれをかなりうまくやりました。
石油価格の下落にも関わらずこの国をここまで引き上げたのです。
だから世界の主流の状況としては各国は昔に比べて
お金をうまく使うようになっています。
これは各国をその平均で見た場合です。

でも平均データを使うのは危険があります。
国の中にも大きな差があるからです。

これを見ると現在のウガンダは1960年に韓国がいた場所にいます。
ウガンダを分けると国内に大きな差があります。
ウガンダで最も富裕な20%がここ最も貧しい層はここです。

南アフリカを分けるとこんな感じです。
最近ひどい飢饉のあったニジェールを見てみましょう。
ニジェールの最貧の20%はここで南アフリカの最も豊かな20%はここです。
それなのに私たちはアフリカに対する解決策は。
どうあるべきかと議論しています。
アフリカには世界の全てがあります。

HIV対策について。
こっちの20%と一緒の議論をこっちの20%にはできないのです。
世界の改善はそれぞれのコンテキストに合わせる必要があり
大きな地域でくくるのは不適切です。
細かくやらなきゃいけません。
このツールを使わせると学生がとてもワクワクするのに気づきました

政策立案者や企業もまた。
世界の変化を知りたがっていますではなぜそれが実現しないのでしょう?
なぜ既に持っているデータを使おうとしないのか?
国連も国の統計機関も大学もその他の非政府組織もデータを持っているというのに。
それはデータが隠されているからです。

一般の人々が使えるインターネットがあるというのにデータは有効に使われていません

私たちが見てきた世界の変化を示す情報に公的にアクセスできるものはありません。
ある種のウェブページはあります。
データベースから養分を取っているわけですが
高い値段を付け変なパスワードをかけ退屈な統計データを表示するだけです。
(笑と拍手)
これではうまくいきません

何が必要なのか?
データベースはあります。
新しいデータベースが必要なわけではありません。
素晴らしいデザインツールもありどんどん増えています。
ですから私たちはデータをデザインに結び付ける非営利のベンチャーを始めました。
Gapminderです。
ロンドン地下鉄の“MINDTHEGAP”(隙間にご注意ください)から名前を取りました。
私たちはデータをつなげられるソフトを作り始めました。
そんなに難しくはありません数人年です。
それでデータを引き出しアニメーションできるようになりました。
いくつか国連機関のデータも解放しました

いくつかの国はデータを世界に公開することに同意しています。
しかし本当に必要なのは検索機能です。
データを検索可能な形にして公開し自由に検索できるようにしなければなりません。
そのために世界を回ってどんな言葉を耳にするでしょう?。
私は統計機関の人類学に詳しくなりました。
みんな同じことを言います。
“不可能ですうちの情報は特殊ですから”。
“よそのデータのように検索可能にするのは無理です”。
“学生や世界の起業家にデータを無料で提供はできません”。
しかし私はそうしたいのです。
公的資金によるデータがここにありそれがネット上で花開くのを見たいのです。
肝心なのはデータを検索可能にし様々なデザインツールを使い絵として見られるようにすることです。
良い報せがあります。
国連統計局の新局長は不可能だとは言いません。
彼はただ“我々には無理です”と言うだけです。
(笑)
なかなか頭の良い人ですよね?。
(笑)

今後数年でデータの方面で多くのことが起こるでしょう。
所得分布をまったく違った方法で見られるようになるでしょう。
紫は1970年の中国の所得分布で水色は1970年の米国の所得分布です。
ほとんど重なりはありません。
その後どうなったでしょう?こうなります。
中国は成長し平等ではなくなっていきます。
そしてこのような位置に米国のすぐ背後に迫っています。
なんだかお化けのようですね(笑)

結構怖い感じです。
このような情報を持つのは大変重要だと思います。
本当に見る必要があります。
最後に1000人当たりのインターネットユーザ数をご覧いただきましょう。
このソフトを使うと世界の国々の500種のデータに容易にアクセスできます。
画面の切り替えに若干時間がかかりますが
縦軸と横軸に好きなデータを選択できます。
必要なのはデータベースを無料化し検索可能にすること。
そうすればクリックするだけでグラフに変えて即座に理解できるようになります。
統計学者はこういうのを気に入りません。
現実を表していないと言います。
統計的分析的手法を使うべきだと言います。
しかしこれで仮説生成ができるのです。

インターネットが現れインターネットにアクセスするユーザ数が増えていきます。
横軸は1人当たりのGDPです。
新しく登場した技術ですがそれが驚くほど国の経済力に対応しています。
だからこそ100ドルPCが重要なのです。
ここには良い傾向が見えます。
世界がフラットになっているかのようです。
これらの国々は経済以上に上昇しており今後どうなるか興味深いところです。
みんながすべての公的データを使えるようになることを願っています。
(拍手)
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