アメリカでは、G7を受け早速FRBが中長期の対策のアナウンスをしています。
銀行規制厳格化の必要性、住宅市場問題で浮き彫りに=米FRB理事
in| Reuters
2009年 02月 17日 01:22 JST
[フィーニックス 16日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)のデューク理事は16日、住宅市場の危機は銀行規制の厳格化の必要性を浮き彫りにしたとの見解を示した。また、銀行と民間企業との提携に疑問を呈した。理事は講演原稿で、銀行は「安全かつ健全に行動する責務を負っている」とし、住宅差し押さえの抑制に向け一段の行動を促した。銀行と民間企業との提携について、民間企業の負うリスクが銀行にも及んでいるとして「効果的かつ客観的なクレジットの仲介者としての銀行の能力を脅かしている」と指摘した。
さらに中長期の目標を設定することでデフレを食い止めようとしています。
FOMC議事録、緩やかなインフレ目標を議論か
in Reuters
2009年 02月 16日 18:22 JST
なぜ、インフレ・ターゲット論が噴出してきているのか、それは中央銀行の二つの機能のバランスを実現するためです。[シカゴ 13日 ロイター]米連邦準備理事会(FRB)は18日、1月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を公表する。1月のFOMCについては、デフレリスクや将来のインフレリスクを踏まえ、「緩やかな」インフレ目標の導入が議論されたのではないか、との見方が出ている。インフレ目標の導入論者として知られるバーナンキ議長が就任したのは2006年。インフレ期待を安定させる政策については、就任当時よりも支持が高まっているとみられる。ただ正式なインフレ目標の導入には議会の承認が必要なため、「緩やかな」インフレ目標という、より現実的なアプローチで、インフレ期待の安定を図るのではないか、との見方が出ている。明示的なインフレ目標を設定せずにインフレ期待を安定させることができれば、議会を説得する作業も不要となる。最近のFRB当局者をみると、FRB内部には、景気後退(リセッション)に伴うデフレリスクを懸念する声と、FRBのバランスシート膨張に伴う将来のインフレリスクを懸念する声が出ている。議事録は米東部時間18日午後2時(1900GMT、日本時間19日午前4時)に発表となる。<経済予測の対象期間を5年間に延長か>具体的には、FRBの経済予測の対象期間を3年から最大5年に伸ばすというアプローチが考えられる。現状の景気後退局面の先を見据えた長期的な予測を示すことで、FRBが考える望ましいインフレ率の水準を示唆することが可能になるためだ。これまでの当局者の発言をみると、FRBは1.5─2.0%のインフレ率が望ましいと考えている可能性がある。インフレ目標をめぐる議論は、しばらく鳴りを潜めていたが、昨年12月のFOMC議事録公表をきっかけに再び注目を集めている。同議事録は「(望ましいインフレ率を)より明確にすることにより、インフレ率が望ましい水準を下回るリスクを未然に防ぐ助けになる可能性がある」と指摘。その後、複数のFRB当局者が同様の考えを示している。バークレイズ・キャピタルのエコノミストは「物価の下落圧力を強く懸念する人の間で、インフレ目標に関するコミュニケーションの明確化を主張する声が強まっている」と指摘する。サンフランシスコ地区連銀のイエレン総裁は6日、具体的なインフレ目標を設定するまでには至らないとしても、より明示的なインフレ目標を示すことは、FRBにとって「価値」があるだろうとの発言。インフレ目標に懐疑的だったモスコウ前シカゴ地区連銀総裁の後任のエバンズ同連銀総裁も、インフレ目標を支持している。
それは信用収縮に対抗できるだけの貨幣を供給することと、物価の急上昇を押さえ込むことです。
最後の貸し手としての中央銀行の機能からすれば債権の際限ない買取を表明し、市場を安心させなければなりません。しかし、この買取は将来のハイパーインフレを予期させてしまい、実際に貨幣価値が大幅に下落、物価が暴走する可能性があります。貨幣価値は最終的には市民の貨幣への信頼そのものに依拠しているからです。
インフレ・ターゲット論を展開し、目標物価を適切に設定すれば、市民がその物価水準を信じている限り、過剰な貨幣供給があったとしても、しばらくは物価は一定の範囲に抑え込めるでしょう。現在の急速な信用収縮にはこの対抗策ぐらいしかないでしょう。
もっとも、一気に膨れ上がった貨幣供給量を押さえ込むのも大変なんですが。
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