2008年9月13日土曜日

統合失調症につながる遺伝的変異のシステムが一部判明

Genetics Exhibit, San Jose Tech
統合失調症につながる遺伝的変異のシステムが一部判明
in Nature (記事要約を読むには無料登録が必要)

医学:統合失調症につながる遺伝的変異

統合失調症などの精神疾患の遺伝学は複雑で解明があまり進んでおらず、生殖率の低下によりリスク対立遺伝子に負の選択圧がかかることで、研究がさらに困難 になっている。現在までに、統合失調症と結びつくコピー数変動がいくつか見つかっているが、研究の規模は比較的小さかった。今回、2つの国際コンソーシア ムが別々に行った、数千名の患者と対照被験者を含む大規模なゲノム全体にわたる解析により、既に同定されている遺伝子座が確認され、また新規の関係も明ら かになった。SGENEコンソーシアムなどによる共同研究では、de novoに 自然発生した、第1染色体と第15染色体のコピー数変異体が報告された。国際統合失調症コンソーシアムによる研究では、第1、第15染色体における欠失が やはり報告され、それに加えて、ゲノム中でのコピー数変異の全体的な頻度の上昇も明らかにされた。
この発見の意味するもの、それは統合失調症が遺伝による要素があるということです。
しかし、原因として遺伝子があるからといって、差別してはなりません。
遺伝変異によるということは、私たちの子孫すべてがかかる可能性を示しているのです。

統合失調症は、決して珍しい疾病ではありません。
2007年、全国の入院患者は、146万人。
その最大の割合は、「精神及び行動の障害」32万6千人。
さらに、その中で統合失調症は19万9千人。

私たちが覚えておくべきことは
多感な思春期から青年期にかけて発症することが多いこと。
治療薬が開発され、治療ができること。
それでも、「全員治療ができる」とは言い切れないこと。
一部の人は危険な行動を取るため、医師の診断に基づき隔離されること。

そして、遺伝子判断に基づく差別をしないということ。

WHO(世界保健器官)に最も人類を悩ませる疾患の一つ。統合失調症。
治療に励まれる方、応援される方、頑張って下さい。

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