優れた学者、というものは予言者のようなものでしょうか。
ノーベル経済学賞最有力候補だと何年も言われ続けている世界の賢人
ポール・クルーグマン
かれの昨年のコラムが翻訳されていましたので、紹介。
クルーグマン:『実に恐ろしい事態』
in 暗いニュースリンク
以下抜粋
1998年9月、超巨大ヘッジファンドL.T.C.Mの崩壊により、現在発生中の事例と様々な点で良く似た金融市場の大暴落が引き起こされた。98年の危 機の際、私はFRB上層部による非公開の説明会に参加していたが、彼らは市場について悲観的な意見を述べていた。「我々に何ができるだろう?」参加者の1 人が問いかけた。「祈ることだ」連邦政府職員は言った。このコラムを読めば、今のアメリカの金融混乱を予測できたでしょう。
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しかし、流動性が尽きると、通常の政策ツールは効果を充分発揮できなくなる。誰も貸付をしたくない場合、利下げは借り手にとってあまり貢献できない。銀行側に潤沢な資金を確保させても、金庫に現金が眠るだけでは効果が期待できない。
通常の政策が金融危機封じ込めに対してうまく機能しない場合には、FRBや、さらに重要なことに、米政府行政機関には、もっと外来的な手法も残されている。しかし、様々な事情により、とりわけ現政権の無能さを示す履歴を鑑みると、そこまでしないほうがいいだろう。
では、今回の危機が、1998年同様急速に過ぎ去るよう、望みを託してみよう。もっとも、私はそれを当てにしていないのだが。
また、クルーグマンの著作を読めば、いかに社会保障政策が経済発展に
重要であるか、納得できるでしょう。いわゆる新保守主義は、政治としては
成功であったかもしれませんが、経済政策としては最低です。
格差はつくられた―保守派がアメリカを支配し続けるための呆れた戦略
書評 in 暗いニュースリンク
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