東証アローヘッド特集:高速取引で証券業界の格差拡大へ
in| Reuters
[東京 21日 ロイター] 東京証券取引所の新システム「arrowhead(アローヘッド)」が2010年1月4日から稼動する。取引の高速化で株式売買の景色が激変しそうな中、短期的な売買による利益を収益源としているディーリング専業や、経営に占める比率が高い中小規模の証券会社にとって、アローヘッド導入は死活問題になる可能性が出てきている。
この新しいシステムの導入が、日本の証券市場を活性化するとは限らない
というレポートが、リンク先に記されています。
では、なぜ高速金融取引システムが注目されるのか。
そこには、「一足先に取引するシステム」を構築するノウハウが
巨万の富を生み出す可能性があるためであり
しかも、その方法のテクニックがある程度流出しているためです。
具体的には次の記事をどうぞ
ゴールドマン一人勝ちの秘密兵器が流出
ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
業界で圧倒的な強さを誇るトレーディング収益の源泉とされるプログラム
「分散型リアルタイム高頻度取引プラットフォーム」が、元社員に盗まれていた
2009年07月08日(水)17時58分
バレット・シェリダン
金融業界の話をゾクゾクような面白い記事に仕立てるのは難しい。ところがここへきてジェームズ・ボンドやジェイソン・ボーンも顔負けのスリリングな事件が明るみに出た。
7 月3日、米ゴールドマン・サックスのセルゲイ・アレイニコフ前副社長がニューアーク国際空港(ニュージャージー州)で逮捕された。1カ月ほど前にゴールド マンを辞めたアレイニコフは、社交ダンスが得意なロシア人。本職はコンピューター・プログラマーで、ソーシャルネットワーキングサイトの「リンクドイン」 のプロフィール欄には、ゴールドマンで「分散型リアルタイム高頻度取引プラットフォーム」の開発を指揮したとある。
事情通によれば、このプラットフォームこそゴールドマンの秘密兵器。非常に高度なコンピューター取引システムで、市場データを元に100分の1秒の単位で株や債券を売買できるとされる。その仕組みはもちろん企業秘密だ。
…
転職先に4億ドルの手土産か
このニュースを最初に報じたのは、ロイターのマット・ゴールドスティーン記者。アレイニコフの逮捕から2日後の5日のことだ。
アレイニコフは、「自分が手掛けたオープンソースのファイル」だけコピーしようとしたが、誤って企業機密にかかわる部分も入手してしまったと、無実を主張している。仮にそうだとしても、もしゴールドマンが流出に気付いていなければ、数億ドルの価値があるプログラムを思うままに操ることができたわけだ。
このシステム、いわゆる並列分散システムを駆使すれば実現できるということですね。
下手すると、プレイステーション3を使っているのかもしれません。
PS3のCPU『CELL』は高速ですし、用意に並列分散システムを構築するには
Linuxについての知識が不可欠です。
オープンソースのプログラムというキーワードがありますから。
でも、日本企業にはこのようなシステムを組むのは難しいかも。
大規模な処理をメインフレームに任せてきた日本では、このような並列分散システムを
得意とするのは日本IBMぐらいです。 あとは中小のシステム企業。
さて、世界に渡り合える証券会社が再び日本に現れるかどうか。
今年の東京証券取引所の動きに注目です。
関連:
NHK:
東証 4日から新取引システム