高濃度の場合、窒素も温暖化ガスとして機能するということがわかりました。
では、どのように窒素は消えたのか。
どうやら、タンパク質として植物に取り込まれ、その残骸が海底に沈むなどして
固定化され、地表が冷却化した可能性があるそうです
初期地球の窒素固定
in NPG Nature Asia-Pacific (記事を読むには、登録が必要な場合があります)
Nitrogen fix for early Earth
Nature Geoscience, 2009年11月16日
高濃度の大気中窒素(現在のほぼ2倍のレベル)が初期地球の温暖化にとって重要であったとする研究成果が、Nature Geoscience(電子版)に発表される。この研究は、なぜ太陽が現在よりもかなり弱かったにもかかわらず25億年前の地球が氷河に覆われていなかったという、「仄かで若い太陽逆説」として知られる謎を解明するのに役立つかもしれない。大豆など、マメ科の植物は根に窒素固定根粒菌を共生させ、大気中の窒素を固定します。
C GoldblattとT Lentonらは数値モデルを用いて、大気中の窒素自体は温室効果ガスではないが、高濃度の大気中窒素は、初期の大気中で二酸化炭素などの温室効果ガスの能力を増大させたことを示した。大気中の窒素を現在の2倍にすると、4.4℃の温度上昇をもたらす可能性がある。
著者らは、過剰な窒素はその後植物活動と深海における化学反応により大気から取り除かれて、現在は地球の地殻とマントルに貯蔵されていると示唆している。
固定された窒素はタンパク質となり、植物の体を作り出す重要な要素となります。
ですが、その効果が、地表冷却化の一要因とは・・ 意外です。