2009年3月6日金曜日

クルーグマンの財政出動容認論とその議論から見えること

Paul Krugman Talk

クルーグマンに対する最近の議論がなんだか愉快。

クルーグマンの心変わり?
in pal-9999の日記

これに対する反応
[マクロ経済学] 「流動性の罠」再訪~「クルーグマンの心変わり?」への回答~
in ハリ・セルダンになりたくて(koiti_yanoさん)

たしかにクルーグマン氏は金融が専門のため、金融経済に関連する政策提言が多い。
そのため、インフレターゲット論を主張した際、注目されたのでしょう。
しかし、大不況下の対策としての財政出動の重要性は『ケインズの一般理論』解説で指摘してました。

ジョン・メイナード・ケインズ『雇用、利子、お金の一般理論』解説

ですから、金融政策として提案した「インフレターゲット論」も経済学者としてのひとつの政策提案でしかありません。そして「インフレターゲット論」はある程度落ち着いた経済に適用できる政策です。

つまり名目利子率がほぼ0で推移している経済に、現金の利子率をマイナスに設定させ(インフレ)、短期債権に実質プラスの利子率を確保させ、企業に資金調達能力を提供するという政策です。

現在のように、信用不安が起こっている場合には、目標となるインフレ率を提案する機会すら与えられないでしょう。信用不安が起こっている場合、現金はもっとも安全な資産であり、その実質的な利子率は相当に高いからです。

それよりも、失業増大の方が深刻ですね。勤労者は一度それまでの所得階層から外れると元に戻るには相当な時間と費用がかかりますから。だからこそ、クルーグマンは財政出動を主張しているのでしょう。


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クルーグマンの主張を細かく確認していけば、彼の主張する経済政策は、標準的な経済学の教科書に書かれている通り。新しいこともめずらしいこともありません。

しかし、その「当たり前の政策を計画・実行する」ことこそ、重要なのではないでしょうか。


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